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働き方の基礎約7分で読めます更新:

パートと正社員の違い|勤務時間・契約・待遇の見方

パートと正社員を比べるときは、勤務時間の長さに加え、契約期間、担当する仕事と責任、給与や賞与などの条件も確認します。法律上のパートタイム労働者は通常の労働者より週の所定労働時間が短い人を指しますが、短時間正社員という働き方もあります。求人の名称だけで選ばず、自分に必要な勤務条件と実際の契約を比べましょう。

編集:シフトエンジン。参照した公式資料と確認日は本文末尾に掲載しています。

まず「勤務時間」と「契約期間」を別々に確認する

一般に正社員という言葉から、フルタイムで期間の定めなく働く人を想像しがちです。しかし会社ごとの雇用区分には違いがあるため、「正社員募集」と書かれていても、働く時間や配属先は具体的に確認する必要があります。一方、パートと呼ばれる契約には、期間を定めるものと定めないものがあります。

パートかどうかを勤務時間から考えるときは、忙しい週に実際に何時間働いたかではなく、契約で定めた週の所定労働時間を見ます。「無期だから正社員」「週に何日も来ているから正社員」とは限りません。契約期間の有無と雇用区分の名称を分けてメモすると、求人同士を比較しやすくなります。

例えば、同じ店舗で接客をしていても、週の契約時間が20時間の人と40時間の人では、勤務の前提が異なります。そこに契約更新の有無や責任の範囲を重ねて確認します。一枚のシフト表で名前が並んでいることだけでは、契約条件や待遇の違いまでは分かりません。

この節の参照資料:厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働法とは」

パートと正社員を比較する五つの項目

次の表は求人票や面接で条件を書き出すための比較表です。パートなら必ず時給、正社員なら必ず月給という決まりとして読むものではありません。空欄や「応相談」の項目を残したまま判断せず、自分の生活に影響する点から質問しましょう。

比較のメモには「求人に書いてある条件」と「面接で確認した回答」を別の欄に残しておくと便利です。たとえば「週3日以上」という募集でも、毎週3日が保証されるのか、繁忙期に増えるのかは別の話です。想定する一週間の勤務例を担当者に示してもらうと、働き始めた後の予定を立てやすくなります。

パートと正社員を比較する五つの項目
比較する項目確認する内容見落としやすい点
勤務時間・曜日週何時間、何日、どの時間帯で働くか残業と土日勤務の頻度
契約期間期間の定め、更新の基準や上限無期契約と正社員登用を混同しない
仕事内容・責任接客、発注、指導、開閉店などの担当同じ売場でも判断権限が違うことがある
勤務地・業務の変更転勤や他店応援、職種変更の範囲入社直後の勤務地だけで比べない
給与・待遇基本給、手当、昇給、賞与、退職手当求人の月額と実際の手取りは異なる

この節の参照資料:厚生労働省「採用時にはどのような労働条件が明示されるのでしょうか?」

給与・ボーナスは名称より支給基準を見る

月給の正社員と時給のパートでは、月の勤務時間が違えば総額も変わります。まず基本給、所定時間、手当の対象を並べ、その後に賞与や昇給の条件を確認してください。月額が高いという理由だけで、拘束時間や担当範囲の広がりを見落とさないことが大切です。

同じ会社の正社員とパート・有期雇用労働者の間では、不合理な待遇差は禁止されています。ただし、同じ職場なら全員に同額の賞与が出る、という意味ではありません。個々の待遇の目的と、業務内容、責任、配置変更の範囲などを踏まえて確認します。

例えば「賞与なし」という記載が気になったら、まず労働条件通知書の記載と会社の説明を確認し、正社員との差の内容や理由を質問しましょう。説明を求めたことを理由に不利益な取扱いをすることは禁止されています。納得できない点は質問と回答を記録し、労働局の雇用環境・均等部(室)などに相談できます。

この節の参照資料:厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働法とは」

勤務時間で選ぶ例:短時間正社員も比較に入れる

厚生労働省は、フルタイム正社員より週の所定労働時間が短く、無期契約で、時間当たりの基本給や賞与・退職金などの算定方法が同種のフルタイム正社員と同等である働き方を「短時間正社員」として紹介しています。利用できるかは勤務先の制度を確認してください。

次は求人を比較するための架空の記入例です。休憩は所定労働時間に含めず、表の時間は実際に働く契約時間とします。金額や求人の実在を示す例ではありません。

AとCはどちらもフルタイムより短い働き方ですが、週の出勤回数はCのほうが多い例です。片道の通勤時間が長い人は、勤務時間だけでなく出勤日数も負担になります。反対に、毎日の退勤時刻をそろえたい人なら、時間帯を固定できるかが重要です。家事や通学、通院などの予定を実際の曜日に置いて比べてください。

勤務時間で選ぶ例:短時間正社員も比較に入れる
候補勤務例・週の時間契約と確認したいこと
A:パート1日5時間×週4日=20時間1年契約。更新基準、曜日固定の可否
B:フルタイム正社員1日8時間×週5日=40時間無期契約。残業、他店応援の範囲
C:短時間正社員1日6時間×週5日=30時間無期契約。制度の対象、給与の算定方法
  • 週の勤務日を減らしたいのか、毎日の退勤時刻を早めたいのかを分けて考える。
  • 送迎などで退勤時刻が動かせない場合は、残業の有無だけでなく発生時の調整方法を聞く。
  • 給与と保険加入後の手取りを比較したい場合は、個別の見込額や加入条件を担当者に確認する。

この節の参照資料:厚生労働省「短時間正社員」

面接や契約前に、条件を確かめる順序

「正社員のほうが安定しそう」「パートのほうが休みやすそう」という印象だけでは、実際の働きやすさは判断できません。最初に譲れない条件を二、三個決め、回答をもらってから労働条件通知書と照合する流れがおすすめです。

労働条件として確認する基本項目には、契約期間、就業場所と業務、勤務時刻、休憩・休日、賃金などがあります。採用時の説明を聞いただけで終わらせず、受け取った文書や保存できる電子データを手元に残します。

記入例・数式
勤務条件について確認させてください。
週の所定労働時間と、勤務曜日・退勤時刻の決め方を教えていただけますか。
また、他店応援や業務変更の範囲、賞与・昇給の有無について、労働条件が分かる資料で確認したいです。

  1. 自分の勤務可能時間、曜日、勤務地の許容範囲を書き出す。
  2. 求人票から不明点を抜き出し、面接で具体的な運用を質問する。
  3. 契約前に労働条件通知書などを受け取り、求人や口頭説明との差を確認する。
  4. 初回シフトで、契約した曜日・時間や担当業務とのずれがないか確認する。

この節の参照資料:厚生労働省「採用時にはどのような労働条件が明示されるのでしょうか?」

パートから正社員になるときは変更後の暮らしも確認する

正社員への転換を考えるときは、雇用区分が変わった後の条件を一式で確認しましょう。勤務日数だけ増えるのか、発注・教育・売場管理などの責任も広がるのかで、必要な準備が変わります。短時間正社員などの選択肢を相談できる場合もあります。

「来月から正社員で」と言われた場合も、変更日、労働時間、賃金、業務、勤務地の条件を文書で確かめます。長く働いたら自動的に正社員になるとは考えず、会社の登用手順と選考条件を聞いてください。無期転換は契約期間を無期にする仕組みで、正社員登用と同じ制度とは限りません。

シフト勤務を続けるなら、提出期限、希望休の扱い、早番・遅番の範囲も相談事項です。待遇の比較と、毎月どのように働く日が決まるかの確認を合わせると、自分に合う働き方を選びやすくなります。

相談するときは「正社員になりたい」という希望に加え、「週5日は可能だが18時まで」「他店応援は事前相談なら可能」など条件を添えます。会社から提示された変更案を一度持ち帰り、通勤や家庭の予定を含む一週間の予定表に当てはめてから返答すると、仕事内容への期待と生活上の制約を整理できます。

この節の参照資料:厚生労働省「採用時にはどのような労働条件が明示されるのでしょうか?」 / 厚生労働省「短時間正社員」

参考資料・記事について

公式資料の機能説明・制度案内を参照し、手順と記入例は当サイトで作成しています。想定例・試算は実在する店舗の実績ではありません。制度やサービスの条件は変更される場合があるため、参照先の最新情報もご確認ください。

よくある質問

正社員と同じ時間働いていてもパートですか?

会社の呼び名としてパートとされる場合はあります。ただし法律上の短時間労働者に当たるかは通常の労働者との週の所定労働時間の比較で考えます。同じ時間でも、有期契約なら有期雇用労働者としての確認が必要です。

パートにはボーナスが出ないのですか?

パートという名称だけでは決まりません。支給の有無や算定方法を労働条件通知書や就業規則で確認します。正社員との待遇差については、不合理な差になっていないか、個々の待遇の目的などに沿って考えます。

短時間正社員とパートは何が違いますか?

短時間正社員は、短い勤務時間でも正規型の社員として働く制度です。厚生労働省の紹介では無期契約で、時間当たりの基本給や賞与・退職金などの算定方法が同種のフルタイム正社員と同等であることを挙げています。具体的な条件は会社の制度で確認してください。

パートと正社員はどちらがよいですか?

必要な収入と勤務可能な時間、仕事内容、勤務地変更の範囲によって変わります。求人名で選ぶ前に、週の所定時間と契約期間、給与・待遇の条件を同じ表に書き出すと比較できます。

次に確認したいこと

勤務時間を計算する

関連する解説や記入例を、ご自身の確認したい内容に合わせてご利用ください。