シフト作成時間を減らすには|工程別の記録表と改善の試算
シフト作成に何時間かかったかだけでは、改善箇所が見えません。回収・入力・調整・配布を分けて測り、次の一か月で何を変えるかを決めるための記録例を示します。
実際に試す・記入する
- シフト作成の作業時間を見積もる
希望回収、転記、調整、共有にかかる1回あたりの時間から月の作業時間を計算。見直し前後の想定を比べられる無料ツールです。
- シフト作成を引き継げる店舗の手順づくり
店長やシフト担当者が交代しても困らないように、回収・調整・共有・変更の手順を整理。引き継ぎ表と作業時間の見直しツールを使えます。
待ち時間と作業時間を分けて測る
希望の返信を待った二日間と、催促文を作った10分間は別の数字です。開始・終了時刻を記録し、途中で接客に戻った時間を除きます。最初から秒単位の精度を求めず、5分単位など続けられる粒度にしてください。
| 工程 | 作業時間の想定例 | 件数などの補足 |
|---|---|---|
| 回収・問い合わせ | 45分 | 未提出4人、時刻確認3件 |
| 転記・照合 | 60分 | 20人分 |
| 人員調整 | 90分 | 不足時間帯5枠 |
| 配布・再修正 | 45分 | 確定後変更2件 |
| 合計 | 240分 | 上記は効果実績ではなく記入例 |
最初の改善対象を一つ選ぶ
この例では調整が90分で最大ですが、転記ミスが調整のやり直しを起こしていれば原因は入力にあります。「どの工程で発見したか」と「どこで発生したか」を別に記すと、先に直すべき作業が見えます。
入力ミスを減らす試行として、勤務コードを選択式にします。Excelのドロップダウンは入力規則で設定できます。ただし、希望の内容自体が曖昧な場合は、選択肢を増やす前に依頼文を見直します。
この節の参照資料:Microsoft「ドロップダウン リストを作成する」
短縮できる時間を、仮定を置いて計算する
転記60分が40分になり、配布の修正45分が30分になったと仮定すると、合計は205分です。短縮は35分、240分に対して約14.6%です。この数値は計算例であり、ツール導入で同じ効果が出るという予測ではありません。
計算ツールでこの例を試すときは、作成回数を月1回にし、共有の欄へ配布・再修正の45分/30分を入れます。初期値はこの記事の例とは異なるため、4工程すべてを自店の数字へ置き換えてください。
改善前:45 + 60 + 90 + 45 = 240分
改善後:45 + 40 + 90 + 30 = 205分
短縮率:(240 - 205) ÷ 240 × 100 ≒ 14.6%| 工程 | 改善前 | 改善後の仮定 | 差 |
|---|---|---|---|
| 回収・問い合わせ | 45分 | 45分 | 0分 |
| 転記・照合 | 60分 | 40分 | 20分短縮 |
| 人員調整 | 90分 | 90分 | 0分 |
| 配布・再修正 | 45分 | 30分 | 15分短縮 |
| 合計 | 240分 | 205分 | 35分短縮 |
- 初期設定や説明に要した時間は、毎月の作業時間と別の欄へ記録する。
- 月末だけでなく、確定後に発生した修正も集計する。
- スタッフの入力負担が増えていないか、提出時の質問件数も見る。
記録の付け方を、実際の一日に当てはめる
例えば10時に転記を始め、10時15分から25分まで接客し、10時40分に転記を終えた場合、経過は40分ですが作業時間は30分です。細かい中断をすべて思い出して正確に計算するのは難しいため、最初は大きな中断だけをメモします。毎回同じ扱いで記録する方が、ある月だけ精密に測るより比較しやすくなります。
記録欄には「転記30分、20人中8人まで、時刻の問い合わせ1件」と残します。人数を併記するのは、作業が増えた理由を後から区別するためです。途中まで進めた分を完了件数へ数えず、月全体の集計で二重に加算しないようにしてください。作業のたびに表を開く負担があるなら、その場ではメモし、営業後に一度まとめる方法でも構いません。
催促や問い合わせは転記と分けて記録します。希望の読み取りに10分、本人への確認に5分使ったなら、入力を速くする対策だけでは15分全部を減らせません。項目を分けることで「依頼文に時刻の記入例を入れる」「転記先を選択式にする」といった、原因に合う改善を選べます。
| 時刻 | 実際にしたこと | 計上する時間 |
|---|---|---|
| 10:00〜10:15 | 希望を転記 | 転記15分 |
| 10:15〜10:25 | 接客で中断 | シフト作成には含めない |
| 10:25〜10:40 | 転記を再開 | 転記15分 |
| 合計 | 経過40分から接客10分を除く | 転記30分 |
35分短縮しても、すぐ費用削減とは言い切れない
先ほどの試算で短くなった35分は、作業配分を見直す材料です。その時間を接客や教育へ回せる可能性はありますが、給与の支払額が同額だけ減るとは限りません。社内の判断資料では、短縮した作業時間と実際に減った支出を分けて示すと、導入後の期待がずれにくくなります。
また、初月に説明と設定で120分かかったなら、その120分を隠さず初期作業へ計上します。月35分の短縮が続くという仮定では、時間だけの比較で120÷35は約3.4か月です。月単位なら3か月で105分、4か月で140分なので、初期作業120分を上回るのは4か月目となります。ただし担当者の交代で再説明が必要になることもあるため、これは回収の保証ではありません。初期作業を含めても続ける価値があるか、確認の確実さやスタッフの負担も合わせて判断します。
改善後に問い合わせが増えた場合は、変更自体をすぐ失敗と決めず、同じ項目に質問が集中していないかを確認します。入力例を一つ足して解決するのか、運用全体が複雑になったのかでは、次に取るべき対応が変わります。
比較する月の条件をそろえる
通常月とセール月では調整量が違います。対象人数、希望件数、変更件数、営業日数を記録し、条件が違えば「削減率」と断定しません。まず同じ担当者で二回運用し、記録の付け方をそろえます。
毎月の振り返りは「続けること一つ、直すこと一つ」で十分です。計測そのものが重い場合は、転記と再修正だけ測るところから始め、改善の判断に使えない項目を増やさないようにします。
参考資料・記事について
公式資料の機能説明・制度案内を参照し、店舗向けの手順と記入例は当サイトで作成しています。想定例・試算は実在する店舗の実績ではありません。
- Microsoft:ドロップダウン リストを作成する確認日:2026年9月14日
よくある質問
人件費換算も必要ですか?
時間だけでも工程改善はできます。金額に換算するなら、社内で決めた時間単価と設定費用を併記し、その金額がそのまま現金の節約になるとは扱わないでください。
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現在のExcelを見ながら、改善できる工程を確認する。
希望回収、未提出確認、転記、Excel出力のどの工程を省力化できるかを無料で診断します。